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日々の中での出来事・思いを重ねていきたいなぁ。仕事のことも生活環境の事も友人のことも仲間のことも連ねていきたいなぁ。


by papillon-e
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旅立ち3

 彦根駅から歩いても行けるのだが、さすが彦根交通。電車が着く頃にバスがちゃ〜んと待っていてくれる。一時間に2本ぐらいしかないけど、電車をつかう身にはありがたい。バス一つでも、日常と違うととても新鮮だ。椅子の並び方も、色もボタンもアナウンスの声も全て違い、それが末っ子Mの興味を引いたようだ。バスを降りる時、バスの降りる一部に木を使っていたらしく「かあさん。木が使ってあった」ととっても嬉しそうに報告しいてくれる。
 下宿の前に行くとすでに荷物を持って来ている車は待機してくれていた。少し強面だけど、とっても愛想の良い青年二人で、気持ちよく、しかも機敏に電化製品3点セットとベットを入れてくれる。細い身体で力があるのね〜と感心してみいていた。人は見かけで判断してはいけないね。特に若い人を見かけで身構えると後で自己嫌悪になることがあるな。彼らは気持ちよかった。

 彦根市はゴミの分別が京都に比べるとず〜っと進んでいるのだろう。燃える物と燃えないものも、ゴミとして出していい物と出してダメな物等、ゴミ袋にある程度表示してくれている。知らない物でもなんだかんだと言いながら分別できる。京都、大阪の琵琶湖の水を使う近隣に琵琶湖を抱える滋賀県として、骨を折ってくれているのだろう。そう思うと、「ありがたい」と滋賀県民に対して思う。が、なれていない私達にはち〜っと面倒なのは確か。古紙回収はいつ来てくれるのだろうね。そもそも、古紙回収車はまわってくるのだろうか?土地が変われば習慣も慣例も変わるのだから、M郎、時間をかけて慣れて行こう。また、教えて頂戴。そうする事で母も少し学べる。

 朝付いた時にはいい天気だったのだが、空模様が怪しくなり横殴りの雨と風。必要な物を買い行く途中であまりの風の強さに驚いた。背中だけが雨に濡れ、前は何ともない。随分、風の強く吹く所みたいだ。さすが、湖北、伊吹山もそう遠くないし、こら〜冬の雪の量は覚悟しないといけないな。
 下宿のまわりはなかなか便利で生活をするのにはそう不自由な思いをする事はないだろう。業務用の食材を売っているお店があるのだが、これはもう感激せずにはいられなかった。見るもの、見るもの「オ〜〜〜〜」と声が出てかなりはしゃいだ。買って帰りたい物がいっぱいあり、食べたい物がいっぱいあり、使ってみたい物がいっぱいあった。「M郎!母さんしょっちゅう来るから」と言うと「そうやな」と麩抜けた顔をして苦笑いしていた。

 昼過ぎに旦那が合流。ほらね、なんだかんだと言って「見ておこうかな」って気になったようだ。部屋を見て「ふ〜ん。まあ、いいんじゃないか?」「ベットの位置はな〜」とかなんとか言っている。「僕が使いやすいようにするから大丈夫」と私に言った事と同じ事を言っていた。そうだよね。本人が時間をかけてどうすればより快適に住めるかいろいろ試せばいい事。荷物も始めから全てそろえるのでなく、工夫してそれでも必要と思える物を、自分の気に入った物を揃えればいい。解っているけど、お買い物は楽しいので、ついつい口を挟んでM郎の機嫌を悪くしてしまう私。で、気まずい雰囲気の中取り繕う努力をしてくれるT子とM。旦那は「M郎が決める事だから」と私をたしなめるが、私自身としては解ってはいるけど、止まらない。ここはぐっと我慢も必要なのは100も承知。でも、楽しみにしてたんだもの・・・もう少し遊ばしてよ。

 夕方頃になってくるとだんだん元気が無くなってくるM郎。「皆帰った後、俺一人で大丈夫かな」と寂しくなって来たようだ。近くのイタリアンレストランで食事中も、「僕一人なんやな〜」とつぶやく。「解ってたことやない?」と言うと「僕、京都の学校に行くつもりやったから・・・」等とふざけた事をいう。今は言っておきなさい。そのうち家の事も気になる事がないぐらい楽しい生活と、楽しい仲間ができるだろう。
最後の晩餐もなかろうに。

 帰りは下宿により、「がんばれ」「バイバイ」と言葉をかけ、私達4人は歩いて駅まで行く。「さすがにお兄ちゃん、かわいそうやで」「なんで?」「だって最後に下宿に入って行くのはまずかったんとちがうの?」「そうか?」「寂しさ倍増するやん。あれだけ凹んでるのに・・・」とT子が言う。「いいの。寂しさにも慣れないといけないし、まあ〜〜〜現実やからね」「そうかな〜〜」「大丈夫!」「母さんは大丈夫でも、お兄は違うかもよ」「そう???」。
そんな会話をしながら家路に。で、M郎からは携帯メールに「一人暮らし、大丈夫そう」と来ていた。そう思える事が大事。
とりあえず、始めの一歩は踏み出した。楽しく暮らせるように精進すべし!!!
by papillon-e | 2006-04-17 18:26